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【南馬込】同居より老人ホームへの入居を決断された親族の理由

【南馬込】同居より老人ホームへの入居を決断された親族の理由

※相談事例は全てご相談者さまの了承を得て記事化しております。


デイサービス利用中の事故により老健に入居


ホームぺージの相談事例を見てお電話をかけてこられたご家族さまからの相談ケースとなります。



現在、老健に入居中の83歳のお姉さまに看取り可能な老人ホームを入居してもらいたい、というご相談でした。



五反田の相談室でお話を伺うことになりました。



老人ホームに入居を考えているのはご相談者さまのお姉さまであり5年前に旦那さまが鬼籍に入られてからは南馬込のご自宅にて独居されていました。



自立しており独居を愉しまれていたのですが利用していたデイサービス先で転倒、大腿骨を骨折してしまいました。



デイサービス利用中の事故ということから系列の老健(介護老人保健施設)に入居して2年が経過しているとのことでした。



お姉さまには息子さまが2人おりそれぞれ馬込に自宅を構えており南馬込のご実家からそれほど遠くはありません。



認知症を発症してからはご長男のみをかわいがっており、次男とは疎遠になってしまっているそうです。



お姉さまの認知症は軽度であり物忘れなど記憶障害が確認できるものの日常生活に影響はありません。



デイサービス中の事故により無料で老健に入居していることは理解しており、無料で入居していることに引け目を感じて帰宅願望が日増しに強くなってきていました。



老健からは年齢的に骨折以前にまでADLが回復するかは難しく介護環境を整えるように言われています。



ご相談者さまがどのようにしたいかについてヒアリングを行いました。



・お姉さまがご自宅で独居生活するのは避けたい

お姉さまはアパートの2階に住んでおり、エレベータは無く、バリアフリーなどの設備も一切ないため転倒リスクが高い。


・お姉さまの息子さんが同居すると言っているが動きが無い

老健を退居した後はご長男がお姉さまと同居すると言っているが同居に対して真剣に準備をしていると思えず親戚などから同居について疑問視されている。

同居のために家を探すと主張しているが探しているかは不明。


・認知症の進行を考えて老人ホームに入居してもらいたい


ご相談者さまの意向は親戚の意向でもあるとのことでした。



同居よりも老人ホームへの入居を検討する理由


親族は老健から退居についての連絡はありませんが、お姉さまの帰宅願望の理由が無料利用による引け目であることから退居させたいと考えています。



ご長男は老健から出た後、お姉さまと同居すると言っていますが老健から退居連絡がこないため何もしていません。

この点について他の親族は長男の同居に対して懐疑的になっていました。



また、仮に同居したとしてもしっかりと在宅介護をしてくれるのか分からないので老人ホームに入居したほうが良いというのが親族全体の意見でした。



お姉さまは軽度の認知症と骨折のため歩き辛くはなっていますがそれ以外は自立しており、デイサービスのスタッフとも仲良しでした。


お姉さまのADLについてまとめました。



【お姉さま:83歳】

食事:普通食(通常食)

歩行:杖歩行

排泄:自立

更衣:自立

義歯:なし

認知症:アリ

介護度:要介護1



骨折はすでに治っており老健で生活する理由もないことがわかります。ご長男が同居して在宅介護を行うと言っていますが、親族としては老人ホームに入居して安全な生活をしてもらいたいと考えています。



ご長男はバスの運転手をしており定年後再雇用で忙しくて同居する家を探す時間がないと言っているらしいのですが、SNSに遊んでいる画像などをアップしていることを親族は知っており、在宅介護について真剣に動いていないことを心配していたのです。



在宅介護から老人ホームへの入居を決断されるご家族さまは近年増加傾向にあります。

在宅介護が難しくなる傾向について少しまとめます。



なぜ在宅介護をあきらめ老人ホーム探しになるのか


在宅介護が限界になり老人ホーム入居を決断されたご家族さまの傾向をまとめました。



・身体的介助をしたくない/できない

・寝る時間がなく生活リズムが変わってしまった

・相手を嫌いになってしまった

・家族内から同居の取りやめを懇願された

・なぜ自分だけが辛い思いをしなければならないのかと考えるようになった

・思ってたことと現実が違っていた

・この先どれだけ介護するのかと考えたら我慢できなくなった

・自分の生活が何もできなくなりストレス過多になってしまった



大きく分けると身体的理由と精神的理由が存在します。

身体的理由とは排泄介助やお風呂介助、食事介助といった介助行為です。またそれによる腰痛なども身体的理由に含まれます。



精神的理由とは心の問題です。在宅介護により自分の時間が無くなってしまいストレスが溜まってしまったり、うつ状態になってしまうなどが含まれます。



実は在宅介護を辞める要因の多くは精神的理由です。

特に先が見えないことへの不安が在宅介護、同居をあきらめる大きな理由となります。



介護付き有料老人ホームかサ高住か


お姉さまは認知症を発症しているとはいえ軽度であり自立しておりますが住宅型有料老人ホームで外出自由な施設は少ないため今回は対象外としました。



また要介護1であることから原則的には特養(特別養護老人ホーム)も対象外となります。



シニア向け分譲マンションなどは対象となりますが今回はある理由により対象外となります。



老人ホーム探しにおいて必須条件を頂きました。



◆必須条件

・一時入居金:200万円以下

・月額利用料:23万円以下

・行ってるデイサービスに通いたい

・大田区周辺


◆充分条件

・特にナシ



南馬込近辺という地理条件が付いておりますが大田区は蒲田、大森から旗の台、洗足まで数多くの老人ホームがあります。



特養から介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホームやサ高住、グループホームといった施設系だけではなく、デイサービス、訪問介護なども充実しています。



今回はサ高住または介護付き有料老人ホームで検討をしました。尚、ある住宅型有料老人ホームが自立度に応じて自由外出が出来ることがわかりましたので検討施設としてご提案しました。



いずれも大田区にある老人ホームとなります。



リストが完成してご相談者さまにご連絡をして2回目のお打ち合わせを行いました。

今回はご相談者さまのご自宅となります。



そこでリストをご提案する前に気になっていた点について確認を行いました。

それは、



ご長男は今回の件について納得されているのか?



ということです。

ご長男はどのよう理由があるにせよ、お姉さまと同居すると言っています。

しかし他の親族さまは同居に対してあまり良い印象を持っておらず老人ホームに預けることが好ましいと考えています。



そのためこのまま老人ホーム探しを始めると、ご長男と親族さまの間に距離感があり軋轢が生じる可能性があります。



ご家族間の意思がまとまっていなければ必ずトラブルに発展します。



そこで老人ホームのご紹介前にこの点を確認しなければなりません。

すると幸いなことに、ご相談者さまもその点は理解されておりすでにご長男に話を伝えていました。



ご長男は老人ホームへの入居について完全同意はしておりませんが拒否もされていないとのことでした。



ご長男としても一旦はやると言った手前、すぐに施設入居について賛同するのを避けているというのがご相談者さまの見解でした。



もしご長男が拒否をされるとトラブルになるリスクがアップするため安心しました。


早速、各施設についてご説明すると3施設について見学希望が入りました。

それぞれの施設に見学依頼書を送付し段取りを取ります。



南馬込の老人ホームに体験入居、そして本入居へ


ご家族さまの意向があるため見学についての詳細については割愛させていただきます。

3施設に見学後、感想をお伺いしたところ見学した施設の1つに入居したいとの回答を頂きました。



その場で決断されることに戸惑う方もいるかとは思いますが、長く老人ホームの紹介を行っていると即断というケースが全体の3割ほどあることを知っています。



即決は決して珍しいことではないのです。



決断理由については親族のご自宅から近いこと、予算的に見合っていたこと、施設長の人柄などでした。



入居を希望する施設は決まりましたが気になることがありましたのである提案をしました。



それが、体験入居を経て本入居とする流れでの施設入居です。



これまで独居を続けている方が老人ホームに入居する場合、強い帰宅願望が出るからです。



帰宅願望の度合いを見る意味もあり、体験入居を通して老人ホームに慣れていただき、そのまま本入居の契約に移行する手続きを取りました。



軽度認知症を発症している方などは帰宅願望が強く出ることがあります。



今まで自分のペースでのんびりと生活した環境が大きく変わってしまい、施設の中で集団生活になってしまうことへの不安や、自由が無くなってしまうことへの拒否が帰宅願望につながります。



また病識が無い方も老人ホーム入居に対して強い拒否が出ることがあります。

病識とはご自身が病気であることを理解していない状態のことを意味します。



統合失調症やアルコール依存症、認知症で病識が無い場合、



なぜ自分が老人ホームにはいらなければいけないのか?



と言われ、自宅に帰ります、と強い帰宅願望がでたります。



今回のケースにおいてご入居者であるお姉さまに病識の有無が確認できていないこともあり体験入居は必須でした。



また、施設側は1週間の体験入居で詳細なアセスメントを行います。

現場スタッフが連携して詳しいアセスメントを取り、生活プランを構築します。



今回のケースでもお姉さまは体験入居初期において帰宅願望が強く出たとの連絡を頂きました。



ご相談者さまから面会に行ってなだめたほうが良いのでしょうか?といったご質問を頂きました。



このような場合、相談員としては面会はできるだけ控えてください、と伝えます。

体験入居はご入居者さまが老人ホームで生活する環境に慣れていただくための時間だからです。



体験入居を通して老人ホームが生活の場であると認識してもらうためには、過度な面会はマイナスになってしまうからです。



この点については入居先である老人ホームの施設長とも話し合ってください、とお伝えしました。



施設長も過度な面会は帰宅願望につながってしまうため控えてください、と言われたそうです。



お姉さまには帰宅願望がありましたが、施設側から極度な帰宅願望ではないといった判断であり、ご相談者さまもこのまま本入居に向けて進めてほしいとのことでしたので本入居契約への手続きを行いました。



本入居から1か月ほどしたころご相談者さまにお電話したところ、お姉さまが外出を楽しまれたり、お友達が出来て楽しそうだ、とのお話を頂戴いたしました。



老人ホームでの生活に慣れてきたことが分かりましたので今回の件をクローズといたしました。



同じような事例を持たれているご家族さまは無料相談までご連絡ください。

以下にご相談フォームを設置しております。


ご利用に際していかなる場合においても費用が発生することはございません。

お気軽にご相談いただければ幸いです。



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