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【祖師谷】24時間看護の介護付き優良老人ホームが良いと思い入居したが・・

更新日:1月28日



24時間看護の介護付き優良老人ホームが良いと思い入居したが・・


[世田谷区祖師谷在住70代息子さんのケース]


あるご家族さまがお父さまの症状から24時間看護の老人ホームが必要と判断され、ご入居したのですが費用が高すぎる点や24時間看護の必要性に疑問を持たれご相談をいただきました。

本当に夜間看護が必要だったのか、費用を抑えるためにどうすればよいかといったアドバイスを交えた事例となります。


ちなみに「看護」と「介護」の違いは医療行為が出来るか否かになります。看護とは医療行為が出来るナース職に対して使い、介護とは基本医療行為が許可されていない介護職に対して使います。ただし簡単な医療行為については介護士でも使うことが許される場面も出てきています。

医療行為が出来る出来ないにより介護施設の料金が大きく変わってきます。

ご自身で選ばれた介護付き有料老人ホーム


介護付き有料老人ホームには、24時間看護師配置を売りにしているところもあります。


入居される方の身体状況によっては、とてもメリットになります。


入居者さまに何かあればすぐに医療的な知識を持った看護師が状態を確認し、必要な処置を講じてくれるケースも少なくありません。

反面、それだけ入居一時金が高かったり、月々の利用料が高かったりします。


夜間に看護師がいなくても生活に大きな支障がない身体状況の方には割高かもしれません。 今回の相談者さまは70代の息子さんです。


お父さまは肝硬変を患っていましたが、お母さまを亡くされた後も都内で元気に暮らしていました。


しかしある日買い物へ行く途中、自転車で転倒してしまいました。


近くを通りかかった人が救急車を呼んでくれ、大事にはいたりませんでしたがしばらく入院ということになりました。


入院中の検査で肝硬変も進行していることがわかり、ご自宅にお父さまを呼び寄せ在宅介護が始まりました。


デイサービスや訪問介護を利用しながらの在宅介護でしたが、息子さん自身もまだ現役で仕事を続けており、ショートステイを使う事も限界があると感じられ有料老人ホームを検討するに至ったそうです。


ショートステイ利用中は、


熱が出たから病院へ連れて行って欲しい、

今日はご飯を食べようとしないがどうするか、


など施設から頻繁に連絡があり夜も気が休まらなかったとのこと。


そういった経験もあり、ショートステイとは違い24時間看護師がいれば安心だろうとの判断からご自身でパンフレットを取り寄せ、最終的に現在の施設を選ばれました。


24時間看護の必要性


ヒアリングで私が気になったことは、24時間看護師がいても、最終的な判断はご家族となります。従って施設からの連絡は来るものです。


入居者さまの症状が重い時は救急搬送されます。

その点は看護師でも介護士でも対応は変わりません。


こうした点を総合的に考えると24時間看護はメリットにもデメリットにもなり得るということでした。


さらに想定していたよりも高い利用料が息子さんのご負担になっており、また息子さんが期待したような環境にならないことなどから、24時間看護師は本当に必要なのかという疑問を持たれてのご相談でした。

お父さまの日中および夜間の様子、今の病状などを伺ったところ恒常的に必要な医療的処置はなく、急変がみられたら救急搬送になる点を考慮すれば夜間の看護師配置は必要ありませんでした。


ご相談いただいた時、お父さまのご入居は10ヶ月が経過しておりました。


問題は入居費用が高く財政を圧迫していることでした。


お父さまの住んでいた東京の家を売却したお金で費用を捻出していましたが、かなりの額が減っていました。


お父さまに良い暮らしをしてもらいたい、と思った息子さんの優しさで選んだ老人ホームでしたが、費用が底を尽きてしまえば施設で生活することが出来なくなってしまいます。


このままでは数年も経たずに費用を支払う事が出来なくなってしまう可能性があり、24時間看護の必要性が無い根拠をご説明した上で転居をお薦めしました。


実は息子さんも転居について考えていたそうですが、ご自身で選択した老人ホームが期待と現実でだいぶ違っていたことや費用を抑えるとサービスがどうなるのか、などの心配からご自身での新しい施設を探すことを躊躇されていたのです。

そのような背景もあって転居のご提案を快く受け入れていただけたのだと思います。


息子さんの了承をいただき、具体的な転居手続きに取り掛かりました。


まず、減価償却されず返金される入居金の一部をそのまま次の老人ホームの初期費用にしてもらい、同じ介護付きではあれど夜間看護師配置なしの老人ホームへ転居する手続きを行いました。


幸いにも次の老人ホームに入居する際に、お父さまの持ち出しがなかったこと、月々の費用が今の施設の約半分にまで抑えられたことで、息子さんが施設利用費についてこれまでのように考えなくてよくなりました。


一番の問題であった財政面の問題が解決しました。


また、必須条件ではありませんでしたが、ご相談の中で息子さんが可能な限り面会をしたいという思いがあることを理解しておりましたので、転居先はご自宅から近いところを選ぶようにしていました。


立地を考慮して施設探しを行った結果、それまでにご入居されていた施設よりも少し自宅に近くなった事で面会頻度も増えました。


息子さんは人当たりのやさしい方で、施設長や施設ケアマネジャーとも良くコミュニケーションをとられていたことから不要と思われる連絡は減ってきました。


必要のない連絡が減ったことで息子さんもご自身の生活と仕事に集中できるようになったそうです。


お父さまも転居後、持ち前のコミュにケーション力ですぐに他の入居者やスタッフとも仲良くなり笑顔で暮らしています。


介護スタッフとのコミュニケーション


施設をご利用する場合に少しだけ覚えておいていただきたいことがございます。


ご家族さまに面会に行った際なども含め、日頃から施設の方々と良好なコミュニケーションをとるよう心掛けてください。


残念ではありますが介護施設に入居者さまを預けたら預けっぱなしというご家族さまもいらっしゃいます。


相談員の経験上、預けっぱなしのご家族さまは、ご本人さまにとって大事ではないと思われたことで介護施設から連絡が来ることを良く思っていないケースが多いです。


そのようなケースではよく、


「お金を払って預けているのだから、よっぽどのことが無い限り施設で判断してくれ!」


と、おっしゃられます。


介護施設は報告の義務がありますから、ご家族さまの判断が必要となればご連絡するしかないのです。


報告をしないことで、


「なぜ報告をしなかったのか、施設側の落ち度は大問題だ」


などのトラブルになることは避けたいのです。


日頃からコミュニケーションをとっていればご家族さまにとって大事なこと、そうではないことが見えてきます。

しかし、預けっぱなしでは十分なコミュニケーションが取れません。


何が大事なのかわからないまま介護を続けると、ご家族さまの真意がわかりませんからご連絡頻度は上がってしまいます。


介護職員さんとご家族さまで相互理解を深めることはよりよく施設をご利用をするために大切なことであると思います。



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