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【梅丘】値段だけではわからない、有料老人ホームの現実と最適な施設の選び方

更新日:4月22日



値段だけではわからない、有料老人ホームの現実と最適な施設の選び方

いろんな苦労を乗り越えてようやく入居した老人ホーム。


実は入居してから想定外の事がよく起こるものです。


そしてしっかりと施設の特性や料金設定を理解していなかったがため、


「こんなはずじゃなかった」


といったこともよく耳にします。


老人ホームへの入居は、下調べ、見学、申し込み、健康診断、入居審査が終わってようやく入居手続きとなり、引っ越しとなります。


かなりの労力と体力、事前に費用がかかることもあります。


骨折り損のくたびれもうけにならないよう注意したいところです。



こんなはずじゃなかった、全然安くないじゃない!


こう話すのは、東京都世田谷区は梅丘にお住まいのAさんご夫妻。


旦那さま(85歳)の脳梗塞をきっかけに奥さま(82歳)の在宅介護は始まりました。


それまでは自宅マンションで夫婦二人の年金生活でしたが、足腰も丈夫で不自由はあまり感じる事なく生活していました。


しかし、脳梗塞による半身麻痺の後遺症で車椅子の生活となってしまいました。


奥さま一人では介助が難しいため、訪問ヘルパーやデイサービスを使いながら生活を続けていましたが、奥さまの介護疲れも溜まってきていました。

ご自分の身体の限界を感じてきていた折、自宅の近所に有料老人ホームが建ちました。


すぐにお二人で見学にいき、「利用料」も年金で払える範囲で、立地も気に入りご入居を決めました。


自宅マンションはひとまずそのままにし、後々どうするかを考えることにしました。


これが結果的に二人を救うことになります。


新たな生活を楽しみに有料老人ホームにご入居しましたが、2ヶ月ほどで退去し、自宅マンションへ戻ることとなってしまいました。


なぜこんな事になってしまったのでしょうか?そこには2つの想定外因子が存在していました。

一つ目は、夫婦の年金の範囲内でのやりくりにするため、夫婦部屋にしたこと。


夫婦部屋とはいえ、約10畳一間の空間に四六時中二人でいることで、息が詰まってしまい喧嘩する事が増えてしまいました。


他の入居者に気を遣ったりと精神的な負担が大きくなってしまったのです。


二つ目は、「利用料」にありました。


施設に対する「月額利用料」と介護サービスの「利用料」が別だったのです。


施設利用料のみであれば年金で賄えましたが、介護サービス利用料の負担を別にすると数万円の別途料金が発生してしまったのです。


このご夫婦が入居したのは「住宅型有料老人ホーム」であったため、施設の月額利用料と介護サービス利用料が別々だったのです。

介護サービス利用料を想定していなかったので、自宅マンションで暮らすよりもリーズナブルで、夫の介護からも解放されてのんびりと生活できると思っていたのに、月に支払う総額は前の生活費よりも高額になってしまいました。


この2つの理由で退去となってしまったのです。

有料老人ホームには、


①介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護の指定を受けいている)

②住宅型有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護の指定を受けていない)


の2つに分かれます。


より自立した人の生活を支える住居という事でサービス付き高齢者向け住宅などもあります。


介護付き有料老人ホームは、都道府県や市区町村の「指定」を受けた特定施設なので、介護保険サービスを直接行い、包括報酬で支払いが行われます。


それに対し、都道府県への「届出」で営業する住宅型有料老人ホームは、入居者が介護保険サービスを利用する際は、介護サービス事業者と別途契約し、介護サービス利用料を支払わなければなりません。

※特定施設:厚生労働省が定めた介護保険法の基準(人員基準・設備基準・運営基準)を満たしたもので都道府県や市区町村へ届け出て、事業指定を受けた介護施設のこと

このため、住宅型有料老人ホームの方がリーズナブルな料金設定をしているところが多いのです。


また、月額利用料の内訳にも気をつけてチェックする必要があります。


月額利用料の中に水道光熱費が含まれている施設もあれば、別途請求の施設もあります。


どのタイプの老人ホームに入居するにしても、何にどれくらいのお金が必要なのか細かく確認する必要があります。


サービス内容にも大きな差がありますので、入居者は施設に対して何を求めるのかをはっきりさせ、その施設で要望が満たされるのかを見極める必要があります。


安さの裏側には必ずカラクリがあるのです。


高級な介護付き有料老人ホームに入居したのに・・・


介護付き有料老人ホームも料金設定はピンキリです。


殆どの施設で入居一時金が設定されています。 入居一時金0円というところもありますが、一般的ではありません。


入居一時金とは、施設に対し入居時に支払うもので、その施設を終身利用する「利用権」を取得することを目的としたものです。


家賃の前払いという位置付けになっており、5年の償却を想定している施設が多いです。


5年以上生活するときは、月額利用料がそれ以降も変わらないのでお得になりますし、5年以内の退去時は、初期償却分を引いた残金が日割計算で返金されます。


①高い入居一時金を払えば、月額利用料が抑えられる。

②入居一時金の支払いを抑えて、月額利用料が高くなる。


このルールは変わりませんが、施設によって色々なプランが用意されています。

一般的な家賃が高いような所に立地する施設は利用料も高くなりますし、高級な有料老人ホームは、食事にこだわっていたり、高級ホテル並みの設備が揃っていたりさまざまな差別化を図りホームの特異性を打ち出しています。



また、24時間看護師が常駐していたり、医療連携を強化し手厚い医療体制を作っている施設もあります。


もちろん介護スタッフの人員配置の手厚さにも違いがでます。


介護保険法では、介護付き有料老人ホームの場合、入居者3名に対して介護士もしくは看護師1名の配置基準がありますが、3:1を2.5:1にしたり、2:1にしたりと差別化を図る高齢者施設もあります。


高級という言葉は人により様々なイメージを持つことになります。


「高級だからなんでもしてもらえる」

「高級老人ホームなのだからスタッフは超一流でホテルのような暮らしがおくれる」

「高級老人ホームだからこその何かがあるに違いない」


こうしたイメージをウリにしている老人ホームも当然あります。高級な食事、高級な内装、アメニティなど目に見えるものに価値観を見出せるのであれば良いでしょう。


しかし老人ホームのご入居相談をされる方の多くはそのような目に見えるものではなく、スタッフの対応であったり高級とされる本当の意味を知りたいと思われる方ばかりなのです。


そしてそれは業界を知っていなければ分からないのです。


見学で30分程度、施設を見ても絶対にわかりません。なぜなら見学の日は施設側も気合を入れますから事前にスタッフに対して立ち止まってお辞儀をする、丁寧な言葉使いなど告知しているからです。


さらにいえば、その日はご入居者さまの服装にも気を配り綺麗な服を着せるように指示していたりするからです。


ご入居してなんどか面会をするうちに疑問が出てくるご家族さまが多いのはこうした作り込みに惑わされてしまうからなのです。


介護業界あるあると言えばそれまでですが、私たち相談員は施設の本当のところを常に気にしています。


また、相談員が全員介護職従事者だからこそ、こうした見せかけに対して強い知識を持っているのです。


老人ホーム選びに迷われているのであれば、お気軽にご相談ください。ご家族さまが本当に気にかけている点をしっかりと踏まえてご説明いたします。


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