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【太子堂】50年続いたお店を閉店して老人ホーム探しを始める

更新日:9月25日



【太子堂】50年続いたお店を閉店して老人ホーム探しを始める

お店を辞めて老人ホームへの入居


世田谷区の太子堂の78歳女性からご相談を頂きました。

以前、当社で老人ホームのご提案をしたご家族さまからのご紹介です。


ご相談者さまは現在、太子堂にお住いでお店はご自宅から30分ほどのところにある小料理屋です。


16年前にご主人を亡くされてからはお独りでお店を切り盛りしてきた方です。

80歳を目途にお店を閉じる予定でしたが、コロナでお客さまが激減したこと、毎日の仕事が辛くなってきたことなどを理由に2年ほど前倒しして老人ホームに入居することを決められたとのことでした。


長年飲食店を経営されてきた方がコロナによりお店を維持できなくなってしまうケースはテレビなどでも繰り返し放送されていました。


実はそうしたニュースに連動して、高齢になりお店を辞めた方からの老人ホーム探しのご相談が多くなってきています。


なぜお店を辞めた方が施設への入居を希望されるのでしょう。


あくまでも当社の見解になりますが、毎日続けていた仕事がなくなり自由な時間を満喫できると思っていたが実際にはやりたいことが見つからず家でテレビを観るだけの生活になってしまい楽しみがなくなってしまうことが理由の一つだと言えます。


暇に飽きてしまい、また働きたいと思ってもお店は手放してしまっていてありませんし、年齢的な問題から再就職も難しいという現状もあります。


誰とも接することなく、自宅でテレビを観て過ごす日々ならば老人ホームに入居して同じような年齢の方と毎日を過ごしたい、という想いが老人ホーム探しのご相談に結びついていると思われます。


今回の事例ではお店は閉店していませんでしたが、家で一日中テレビを観る生活にはしたくないというご相談者さまの意思がありました。


早速、ヒアリングの日程を決めた後、お店に伺いました。


太子堂にこだわらない老人ホーム探し


ご相談者さまは78歳で自立しています。

職場への行き帰りや買い出しは杖歩行です。


認知症は発症していませんが、物忘れがひどくなりお会計時に注文した品を打ち忘れたり、ドリンクの杯数間違いが多くなってきていることもお店を閉じようとされた理由の一つであることがわかりました。


子供がいないためご主人が亡くなられてからは独居生活が続いています。

今はお店の常連さんと話す機会があるので寂しいことはありませんが、お店を閉じてしまったら話す機会がなくなることを危惧されていました。


施設選びについて必須条件と充分条件をお伺いしまとめました。


◆必須条件

・場所は世田谷区であればどこでもOK

・外出自由な施設

・一時入居金:200万円以内

・月額利用費:20万円以内

・自立度が高い施設


◆充分条件

・若いスタッフが多い施設


エリア指定が世田谷区という広範囲となっているため対象施設はたくさんあります。


今回の件では費用面を重視した老人ホーム選びがポイントになりました。

選定を開始するとかなりの数の施設が対象となることがわかりました。


その中からより条件に合う施設を抽出し最終的に10施設程のリストを作成しました。

リストを持って2回目の打ち合わせを行います。


太子堂で生まれ育っていることを考慮


ご相談者さまは生まれも育ちも太子堂です。

施設が太子堂近辺に無くてもかまいませんが、太子堂近辺で生活されていた方が多く入居している施設を選ぶことが大切であることは言うまでもありません。


三軒茶屋から駒沢大学方面、若林方面そして代田、下北沢方面が実質的な施設エリアで且つ、外出自由という必須条件からサ高住、住宅型有料老人ホームが好ましいと考えます。

※老人ホームの種類については「施設の種類」にてご説明しております。


リストにある施設について丁寧に説明をすると4つの施設について見学依頼をいただきました。


ご依頼のあった施設について見学依頼を取り付けます。

お店の営業もあるため見学は3回にわたって行いました。


見学に際して見ていただきたい点などをアドバイスすることも忘れません。


見学でご相談者さまが重視していたこと


3回の見学が終了し各施設に対するご意見をお伺いしました。

以下のような回答をいただきました。


「わたしの母は私が74まで老人ホームで生活していました。月に1回程度ですが面会にも行っていたので老人ホームについてはある程度理解しているつもりです。母は認知症を発症していて最後は私のことも分からなかったようですが私は認知症ではありません。だからできるだけ元気の良い方がいる施設に入りたいと思っています。」


また、


「わたしは50年以上お店を続けてきてますから、人のことはよくわかります。だから見学では働いている人と住んでいる人の人柄みたいなものを見てました。仲良くなれそうな人が多いところが私にとって一番の施設だと思ってます。」


見学における見るべきポイントとしては最高だと思います。


ちなみに、入居した後、失敗したと思う方の多くは施設での人間関係が上手くいかないケースです。

特に自立している場合、この傾向が強くなります。


見学された施設についてご相談者さまが思われた感想を簡単にまとめました。


A施設:サ高住 

>駅から少し離れているので外出するときはバスを使わないといけませんね。外出するだけで大変かもしれませんね。皆さん楽しそうに暮らしているような気がしました。

B施設:住宅型有料老人ホーム

>元気の良い方が多い印象でした。施設も新しいし綺麗だしとても気に入りました。お値段を考えれば満足です。


C施設:サ高住

>駅から近いのでお買い物とか便利そうなところですね。でもみなさんなんか元気がないような気もしますし、一人気になる方がいました、仲良くなれるかなっておもいました。


D施設:住宅型有料老人ホーム

>若いスタッフの方が多くて活気がありますね。私のお店にも若い方ってくるんですよ。みんな気持ちの良い子たちで楽しそうにお酒を飲んでくんですよ。それと、ちょっと駅から遠いのが気になりました。


おそらくご相談者さまはご自身で入る老人ホームをすでに決定しているのではないかと思いました。


それでも、その場で結論を伺うことはしません。

ゆっくりと考えていただき、納得がいかなければまた施設選びを行います、とお伝えしました。


2週間ほどしてご様子伺いのお電話をしたところ、自宅に来てほしいと言われましたので時間を調整してお伺いしました。


ご相談者さまから入居したいと思う施設があるのでお話を進めたいとの意思をいただきました。


「実は今日来てもらったのは施設の入居手続きと併せてこの家の処分についてもお話を伺いたかったからです。そういうお話についても相談できますか?

お店の方は大家さんにお伝えしていつ辞めるのかだけ伝えれば良い状態になっています。」


当社ではこうしたご相談も可能です。


入居手続きと自宅の売却


ご相談者さまが決められた入居先は、


A施設


でした。

駅から遠いことがネックになっているような感想でしたので少し驚きました。

差し支えない範囲で構わないので決定の理由を教えていただけませんか?とご質問しました。


すると、


「確かに駅からは少し距離があるんですが、自宅からお店までの通勤時間と変わらないんですよ。それだったら別に気にならないかなって思いました。

私がA施設がいいなと思ったのは住んでいる方がみんな明るいからです。それと施設の人がとても親切だったことです。丁寧ということではなくてちゃんとこちらのことを考えてくれていると思えたからです。」


と教えていただけました。ご相談者さまは続けて、


「他の施設ももちろん素敵なところばかりでした。でも入った後になんか苦労しそうだなって思ったんです。女の勘ですね。でもこういうのって大体当たるんですよ」


ということでした。


A施設は人気のあるサ高住なので、できるだけ早めに連絡を取る必要があります。

そのためには入居予定日を決めなければなりません。


ご相談者さまは現在、お店を営業しているからです。

また、ご自宅の売却についても段取りを取る必要があります。


入居は2か月ほど待ってもらいたいということでした。

閉店することを常連さんにお伝えするなど閉店手続きにそれくらいかかるということでした。


入居予定日がある程度固まったことを受けて施設に連絡をすると、それくらいなら、と快諾していただけました。

これで入居までの段取りについては固まりました。


次にご自宅の売却手続きについてです。

当社は老人ホーム探しの一環として、ご自宅を売却されるなどの手続きについてもアドバイスを行っています。


ご自宅処分についてのおおまかな流れをご説明するとご納得され、こちらも当社で進めることになりました。


これでご相談者さまが懸念されていたことはすべてクリアになりました。

後は入居日を待つだけです。


手続きが済んでからご入居まで2か月あります。


わたしはご相談者さまのお店にお伺いしました。

半分ほどの席が埋まっており、ご相談者さまと同じような年齢の方がお酒を愉しまれていました。


お店を辞めることを惜しむお客さまもいました。

そんな問いかけに対してご相談者さまは、


「いつまで働かせる気なの。〇〇さんだってそろそろいい年なんだからそこの紹介屋さんにお願いして老人ホーム探してもらったら。ボケちゃってからじゃ遅いわよ」


と明るく返されていました。


そこには50年お店を営業してきたプロの顔と優しいけれどもお店を辞める結論を出したご相談者さまの気持ちが込められているような気がしました。


入居日当日、サ高住の入り口でご相談者さまとあいさつをしました。

ご相談者さまからこんな言葉をいただきました。


「たまには遊びに来てね。あんまり来ないとLINEするわよ」


コロナは未だ続いており、自立している高齢者の方やご商売をされている方からのご相談が多くなっています。


以下に無料相談フォームをご用意しております。お気軽にご相談いただけたら幸いです。


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